幼児期は、ほぼ大人と同じ食べ物が食べられるとはいえ、乳歯は生えそろっていませんし、かむ力も弱いためにまだ食べにくいものが多いものです。また、気分にムラがあったりするので、十分なエネルギーや栄養素をとるのは至難の業です。大人の思うようにいかないことが多いですが、毎日の食生活を通して、自分で楽しく食べられるようになることを目指します。「きちんと」ではなく励ましたり、誘ったり、褒めたりして「ゆるやかに」子どもをサポートしていきましょう。

離乳食卒業後は大人と同じ食事が食べられるのでしょうか。
魚や野菜の煮物、味噌汁などのように水分が多くやわらかいものはだいたい大人と同じものを食べられますが、生野菜サラダ、固い肉や繊維質の野菜、弾力のあるこんにゃく、きのこ、海藻類などは咀嚼することが難しいものですから、食べやすく調理の工夫をする必要があります。塩分や甘味が強く味の濃いもの、刺激の強いもの、脂肪分の多いもの、生もの、誤嚥・窒息しやすいものには気を付けます。
食べムラがひどく、困っています。食べムラを直す方法はありますか。
食べムラは幼児の特徴ですから、しばらく付き合っていくものです。成長と共に改善されていくからです。献立内容だけでなく、椅子やテーブルの高さ、食事の前はお腹を空かせる生活リズム、おもちゃなどは片づける等の食環境を整えると食べることもありますが、食べたがらないときは無理強いしません。1日単位、1週間単位にならして、ある程度食べていれば気にしないことです。
好き嫌いが多くて困っています。どうしたら食べてくれるのでしょうか。
好き嫌いの主張は大切な心の発達です。これが食べたい、食べたくないとはっきり言えることは安心できる関係性だからこそです。初めての食べ物は警戒して食べないことが多いので、大人が美味しそうに食べたり、下ごしらえのお手伝いやベランダ、公園で食べる等いつもと違う環境にするとつられて食べることもあります。今後、好きなものが増えてくればいいと思って長い目で見守りましょう。
なかなか食べてくれず、栄養が足りていないのではと不安です。
栄養が大切だからと思うと全部食べさせたいと思ってしまうことが多いものですが、全量摂取は目指しません。残しても30分くらいで切り上げましょう。食事の前は、おもちゃやテレビなど気が散るものをなくして、一緒に楽しく食べることを心がけます。お腹が空いていないと食べないので、間食(授乳も含めて)は時間や量を決めます。栄養が気になるときは、間食にパン、果物、乳製品、いも類などにすると良いかもしれません。
手作りの場合、気をつけることを教えてください。
衛生面には気を付けましょう。新鮮な食材をなるべく早く使用し、加熱調理は食材の中までしっかり加熱します。長時間の保存は、菌が増殖しやすいので、適正に保存したり、調理後はなるべく早く食べさせます。誤嚥・窒息事故予防に、かたさや切り方にも工夫は必要です。
全部食べ終わるのに時間がかかるので、つい早くと言ってしまいます。
言葉で表現したり、おしゃべりを楽しめるようになると時間がかかりますが、コミュニケーションの始まりですから、周りの大人もおしゃべりを一緒に楽しむゆとりも大切です。おしゃべりに夢中になり過ぎるなら「おいしいから食べてみない」等と声がけして食事に集中できる環境を整えます。咀嚼に時間がかかる場合は、発達に合わせたかたさに調整したり、盛付は少量にしたりします。












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