妊娠9か月:32〜35週
胎児の体の外側も内側もほぼ成熟する月
子宮の大きさ(妊娠35週末)
子宮底長 30〜32cm
※子宮底長:恥骨の上から子宮の上(底)までを体に添って縦に計った距離
変化の様子
胃のもたれ、動悸、息切れなどのマイナートラブルがピークになります。
大きくなった子宮がみぞおちまで届く
子宮がみぞおちに届くと、胃や肺が上に押し上げられ、心臓も圧迫されます。
1回に少ししか食べられなくなる
胃が押し上げられると、1回に少ししか食べられなくなり、無理に食べると胃がもたれます。胃液が逆流しやすくなって、胸やけが起こりやすくなります。食事は回数を多く1回に食べる量を減らします。胸やけが強い時は、頭や上半身を高くした姿勢で寝るといいでしょう。
息切れしやすくなる
肺が押し上げられると、血液循環量が増えて肺への負担が大きくなることとも重なって、息切れしやすくなります。
動悸を感じるようになる
心臓が圧迫されると、肺と同様に血液循環量が増える影響とも重なり、心拍数が増えて動悸を感じるようになります。
*軽い胸やけ、息切れ、動悸はよくありますが、つらい時が続くようなら医師に相談を。
血液は水分が多い状態になる
この時期、血液の循環量は妊娠前より30〜40%も多くなりますが、血液の増加分のほとんどは液体成分(水分)です。このような水分が多く薄い血液の状態を「水血症」といいます。胎盤は母体から胎児に栄養や新鮮な酸素を届ける重要な働きを持っています。胎盤の血管は母体の中で最も血液の流れがゆっくり! でも、薄くてサラサラした血液なら、流れはスムーズです。水血症は胎児の発育にとって都合のいい母体の自然な変化なのです。
むくみやすくなる
水血症になると、母体の水分量が増えるので、むくみやすくなります。夜、足を高くして寝て翌朝にはむくみが引いているようなら、生理的なむくみで心配はありません。
大きな子宮が膀胱を圧迫する
子宮に膀胱が圧迫されると、膀胱の容量が減るので、頻尿になってトイレに行く回数が多くなります。
※妊婦健診:2週間に1回